「バーベルで100kg上がるなら、ダンベルなら片手50kgでいいの?」
トレーニングを続けていると、誰もが一度はぶつかる疑問です。実は、単純にバーベルの重さを半分にすればいいわけではありません。私自身、初めてバーベルからダンベルに切り替えた際、自信満々で「半分」の重量を手に取って全く上がらず、ジムの隅で恥ずかしい思いをした経験があります。
この記事では、多くのトレーニーを悩ませる「換算」の正解と、効率よく筋肉をデカくするための使い分け術を、実体験を交えて深掘りします。
バーベルとダンベルの「80%の法則」を知っていますか?
結論から言うと、ダンベルで扱える合計重量は**バーベルの約80%〜90%**に落ち着くのが一般的です。
例えば、バーベルベンチプレスで100kgを1回上げられる人の場合、ダンベルベンチプレスの目安は片側40kg(合計80kg)程度になります。なぜこれほど差が出るのか、それは「安定させるためのエネルギー」が必要だからです。
バーベルは両手が固定されているため、軌道が安定しやすく、純粋に「押す力」に集中できます。一方で、ダンベルは左右が独立しているため、フラフラしないように支える「スタビライザー(安定筋)」を激しく消耗します。これが、数値上の重量が下がる最大の理由です。
【種目別】重量換算早見表
あくまで目安ですが、トレーニング強度の設定に役立ててください。
| バーベル重量 | ダンベル(片側)の目安 | 合計重量(比較) |
| 40kg | 16kg ~ 18kg | 32kg ~ 36kg |
| 60kg | 24kg ~ 26kg | 48kg ~ 52kg |
| 80kg | 32kg ~ 34kg | 64kg ~ 68kg |
| 100kg | 40kg ~ 42kg | 80kg ~ 84kg |
実際にやってみてわかった「数値以上にきつい」理由
計算式では80%と言われますが、現場の感覚としてはもっと重く感じることがあります。その理由は、ダンベル特有の**「可動域(ROM)」**にあります。
バーベルの場合、シャフトが胸に当たる位置が限界ですが、ダンベルならさらに深く下ろすことが可能です。この「深く下ろす数センチ」が、大胸筋を限界までストレッチさせ、強烈な負荷を生みます。
私が指導してきたクライアントの中でも、バーベルに慣れすぎている人ほど、ダンベルの自由な軌道に苦戦する傾向があります。しかし、この「不安定さ」こそが、左右の筋力差を解消し、より立体的な筋肉を作る鍵となるのです。
どちらを選ぶべき?目的別の使い分け術
「換算」を気にする人の多くは、どちらが優れているかを知りたいはずです。私の経験上、以下のような使い分けが最強です。
- パワー・最大筋力を伸ばしたいなら:バーベル高重量を扱えるため、神経系を効率よく鍛えられます。BIG3(スクワット、デッドリフト、ベンチプレス)を伸ばしたいなら、まずはバーベル セットでのトレーニングを主軸にすべきです。
- 筋肥大・形を整えたいなら:ダンベル広い可動域と、収縮感を得やすいのがメリット。「最近バーベルで重量が伸び悩んでいる(プラトー)」という時にダンベルへ切り替えると、新しい刺激が入って一気に体が変わり始めます。
まとめ:換算数値を過信せず、自分の体と対話しよう
今回紹介した換算式は、あくまで「安全にトレーニングを開始するための指標」です。
もしあなたが今日からダンベルに挑戦するなら、まずは計算値のマイナス5kgくらいからスタートしてみてください。ダンベル特有の「効いている感覚」を掴めれば、バーベルに戻ったときにも、より質の高いフォームで高重量を扱えるようになっているはずです。
もし、自宅でこの「換算」を試してみたいなら、重量を細かく変えられる可変式ダンベルを導入するのが最も効率的でおすすめです。
あなたのトレーニングが、より科学的で熱いものになることを応援しています!



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