「あと一手が止まらない」「核心部で指が抜ける」——。ボルダリングを続けていると、誰もが直面する壁があります。保持力を鍛えるトレーニングも大切ですが、体内のエネルギー効率を劇的に変えてくれるサプリメント、クレアチンの存在を忘れてはいけません。
私自身、長年グレードの停滞に悩まされてきましたが、クレアチン モノハイドレートを導入してから、1回のセッションでのトライ数と、核心部での粘りに明らかな変化を感じました。今回は、ボルダラーが最も懸念する「体重増加」のリスクと、それを上回るメリットについて、実体験を交えて深掘りします。
なぜクレアチンが「あと一手」を支えるのか
ボルダリングは、数秒から数十秒の間に爆発的なパワーを出す競技です。この時、筋肉内で使われる主なエネルギー源は「ATP(アデノシン三リン酸)」ですが、その貯蔵量はごくわずか。クレアチンは、この使い切ったエネルギーを瞬時に再合成する役割を担っています。
実際にジムでハードな課題に挑んでいる際、これまでは指がじわじわと開いて落ちていた場面でも、クレアチンを摂取していると「もう0.5秒だけ耐えられる」という感覚が生まれます。このわずかな粘りが、デッドポイントでの正確なキャッチや、カチ持ちでの安定感に直結するのです。
ボルダラー最大の懸念:体重増加との付き合い方
クレアチンを敬遠するクライマーの多くは「水分で体が重くなる」ことを嫌がります。確かに、クレアチンは細胞内に水分を溜め込む性質があるため、摂取開始から数週間で1〜2kgほど体重が増えるのは珍しくありません。
しかし、これは脂肪が増えたわけではなく、筋肉にハリが出るポジティブな変化です。私の場合、デジタル体重計で数値を確認しながら経過を見ましたが、確かに体重は微増したものの、それ以上に引く力と踏み込むパワーの出力が上がったため、登りのパフォーマンスが低下することはありませんでした。
もし重さが気になるなら、短期間で大量に摂取する「ローディング」は避け、毎日計量スプーン1杯分(約3g)をコツコツ飲み続ける方法がおすすめです。これなら急激な変化を抑えつつ、体内の貯蔵量を高めていけます。
パンプを遅らせ、リカバリーを早める
前腕がパンパンに張ってしまう「パンプ」は、ボルダラーにとって最大の敵です。クレアチンを摂取することで、無酸素運動の限界値が底上げされるため、乳酸が溜まり始めるまでの時間をわずかに稼ぐことができます。
また、レスト中の回復が早まるのも大きなメリットです。強度の高いトライを繰り返すと、通常なら2、3回で力尽きていた課題でも、シェイカーで水分補給をしながら適切にレストを挟むことで、セッション後半まで高い集中力と出力を維持できるようになりました。
賢い摂取タイミングとおすすめの選び方
クレアチンはいつ飲んでも効果はありますが、インスリンの働きを利用して筋肉への吸収を早めるため、トレーニング後の糖質摂取と一緒に摂るのが最も効率的です。私はよく、練習後のプロテインに混ぜて飲んでいます。
選ぶ際の基準は、不純物が少ない「クレアピュア」ブランドを冠したもの。例えば、ハルクファクター クレアチンなどは純度が高く、溶けやすいため愛用しています。
結論:グレードを上げたいなら試す価値あり
ボルダリングにおいて、自重の増加は確かにリスクです。しかし、それ以上に「最大出力を上げられる」「練習の質を高められる」というメリットは、特に初中級者が中上級者へとステップアップする際に強力な武器になります。
まずは1ヶ月、クレアピュア 100%を使用して、自分の登りがどう変わるか実験してみてください。これまで届かなかった次の一手が、驚くほど近くに感じられるはずです。



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