ダンベルプレスなど9種目を1日にやる?筋トレ初心者の分け方

胸・背中・腹筋の日にダンベルプレスなど9種目を挙げていても、最初からすべてを同じ日に行う必要はありません。まず通える日数と続けやすさで全身法か分割法を選び、目的に合う種目を残してメニューを組みます。健康づくり向けの週2~3日という目安は、個々の筋肥大プログラムを決める数値とは分けて考えます。

ダンベル種目を含む9種目は、1日に全部行わなくてよい

ダンベルプレスなど9種目を挙げたメニューは、すべてを1日に実施する前提にせず、通える日数と目的に応じて選び直せます。

Yahoo!知恵袋では、胸・背中・腹筋を鍛える日にダンベルプレス、ダンベルロウ、チェストサポートロウ、ケーブルフライ、懸垂、インクラインベンチ、ラットプルダウン、腹筋2種目という9種目を挙げ、このメニューでよいか、どのように分ければよいかを尋ねた質問がありました(胸、背中、腹筋をジムで鍛える日のメニューなのですがこのメニューで良いと思いますか?)。これは実在の利用者の悩みとして紹介しますが、回答者の「何種目なら十分か」といった提案を標準値として扱うことはしません。

種目数だけで良し悪しを決めるのではなく、次の点を先に確認します。

  • 週に何日ジムへ通えるか
  • どの筋群を優先したいか
  • 1回のトレーニングにどれくらいの時間を確保できるか

厚生労働省の情報シートでは、成人および高齢者に対して筋トレを週2~3日行うことが推奨され、休息日を設けることや個人の能力に合わせて少しずつ負荷を高める考え方が示されています(「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:筋力トレーニングについて)。ただしこれは健康づくりを目的とする成人向けの目安であり、筋肥大を目指す個人の種目数や分割方法を一律に決める処方ではありません。9種目を全部こなすかどうかは、この目安とは別に、自分の目的と生活条件から判断します。

通える日数に合わせて全身法と分割法を選ぶ

全身法と分割法は、通える頻度や好みに合わせて選べます。健康な成人を対象としたレビューでは、総トレーニング量をそろえた比較で、どちらか一方が筋力や筋肥大に有利とは示されませんでした。

全身法と分割法を比べる際は、次のような観点で整理すると選びやすくなります。

確認する観点 内容
通える日数 週に何日ジムへ行けるか
全身法の組み方 各回に複数の筋群を扱う構成
分割法の組み方 日ごとに扱う筋群を分ける構成
選ぶときの確認点 特定の日に種目が集中していないか

全身法は、各回に複数の筋群を扱うため、限られた日数でも全身を練習しやすい構成です。分割法は、日ごとに扱う筋群を分ける構成で、特定の日に種目が集中しないかを確認する必要があります。

全身法と分割法を比較したシステマティックレビュー・メタ解析では、健康な成人を対象とした14研究・392人を統合し、総トレーニング量をそろえた条件では両形式の筋力や筋肥大に有意な差が確認されず、好みに基づいて選べると結論しています(Efficacy of Split Versus Full-Body Resistance Training on Strength and Muscle Growth: A Systematic Review With Meta-Analysis)。この範囲を踏まえ、個人の希望や生活条件を無視して形式を決める必要はありません。

週2~3日通う場合は、回数より続けられる全身の組み方を優先する

週2~3日を健康づくりの目安にしつつ、実際のメニューは予定や体力に合わせて無理なく続けられる形にします。

厚生労働省の推奨頻度は成人・高齢者の健康づくり向けであり、全員に同じメニューを指定するものではありません。押す動作、引く動作、脚など、予定するトレーニングの範囲を確認して種目を選びます。種目数を増やす前に、現在の種目を継続して記録できるかを確認してください。

週3日で筋肥大目的のメニューを求めた相談もありました(有識者の方へ最近ジムに通い始めました。火曜木曜土曜の週3でジムに行く場合のメニューを教えていただきたいです。)。こうした場合も、各日に候補を多数並べる前に、その日数で全身をひととおり扱えるか、記録を続けられるかを基準にします。

通う日を分けるなら、同じ筋群の種目を整理して配置する

分割法を選ぶ場合は、候補種目をそのまま積み上げず、同じ筋群を扱う種目が一日に偏っていないかを見て配置します。

ダンベルプレス、インクラインベンチ、ケーブルフライは押す動作の候補として並べ、目的や設備に合わせて選びます。ダンベルロウ、チェストサポートロウ、懸垂、ラットプルダウンは引く動作の候補として整理し、すべてを同日に加える必要があるかを再検討します。

この分類はメニューを整理するための実用的な枠組みであり、各種目の効果が同一という意味ではありません。全身法と分割法のどちらを選ぶ場合も、選んだ形式を記録し、必要に応じて調整します。

種目の候補を絞り、記録を見ながら調整する

部位ごとに5種目を先にそろえるのではなく、目的に合う種目を選び、実施内容を記録してから追加や入れ替えを判断します。

筋トレを始めた人が、肩・背中・胸・腕・脚それぞれについておすすめ種目を5つほど知りたいと相談した例もあります(最近筋トレを始めたものなんですが、メニューに困ってます。肩、背中、胸、腕、足でそれぞれオススメ種目5個ぐらい教えてくださると嬉しいです。)。これは種目を増やすべきか迷う実例として紹介するもので、投稿への回答内容を根拠にはしません。

種目を選ぶときは、使える設備、動作の分かりやすさ、本人の目標、記録しやすさを確認します。数週間単位で実施できた種目や負荷を記録し、続けにくさや予定時間の超過があれば、一度に変更する項目を絞って調整します。健康づくり向けの一般資料は、特定の筋肥大メニューの最適な種目数やセット数を決める根拠として扱いません。

運動中に痛みや不調を感じた場合は運動を中止し、必要に応じて医師などの専門家に相談してください。

よくある質問

ダンベルプレスとベンチプレスは、同じ日に両方やるべきですか?

両方を同日に行うことが必須とはいえません。目的、通える日数、実際に続けられるトレーニング量を整理し、必要な種目を選んでください。

全身法と分割法では、どちらが筋肥大に向いていますか?

健康な成人の比較研究では、総トレーニング量をそろえた場合、全身法と分割法の筋肥大に有意な差は示されませんでした。通える日数や続けやすさを基準に選べます。

厚生労働省の週2~3日は、筋肥大を目指す人にもそのまま当てはまりますか?

この頻度は成人・高齢者の健康づくり向け推奨です。個々の筋肥大プログラムを決める固定ルールとしては扱わず、目標や状況に合わせて考えます。

参考資料

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