「クレアチンを飲むと男性ホルモンが増えて、筋肉がつきやすくなる反面、ハゲやすくなるのではないか?」
筋トレを本格的に始め、サプリメントの導入を検討している方なら一度は耳にする疑問でしょう。特にクレアチン モノハイドレートなどの摂取を考える際、ホルモンバランスへの影響は無視できない死活問題です。
結論から言えば、クレアチンが直接的にホルモン値を異常変動させたり、脱毛を加速させたりするという決定的な科学的根拠はありません。しかし、火のないところに煙は立たぬもの。なぜこのような噂が広まったのか、そして実際の使用感はどうなのか、実体験に基づいた視点を交えて詳しく解説します。
クレアチンと「ハゲる(DHT)」の噂はどこから来たのか?
多くのトレーニーが不安視しているのは、2009年に発表された南アフリカの研究結果です。ラグビー選手を対象としたこの調査では、クレアチン摂取後にジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンの濃度が上昇したと報告されました。DHTは男性型脱毛症(AGA)の主な原因とされるため、「クレアチン=ハゲる」という説が定着してしまったのです。
しかし、この研究には続きがあります。その後、数多くの追試が行われましたが、同様の結果が得られたケースはほとんどありません。国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解でも、現在は「クレアチンが脱毛の原因になることはない」と明確に否定されています。
私自身の体感としても、クレアチンを年単位で継続していますが、髪の毛の質や量に変化を感じたことは一度もありません。むしろ、ホルモンの変動を気にするストレスの方が、よほど髪には毒だと感じています。
テストステロンと成長ホルモンへのポジティブな影響
一方で、筋肉を大きくするためのポジティブなホルモンへの影響はどうでしょうか。
クレアチンそのものがテストステロンを直接ブーストするわけではありません。しかし、クレアチンの真骨頂は「トレーニング強度の底上げ」にあります。これまで10回しか上がらなかった重量が12回上がるようになる。この「限界突破」が脳と体に刺激を与え、結果としてテストステロンや成長ホルモンの分泌を促すのです。
また、筋肉内でのIGF-1(インスリン様成長因子1)の発現を高める可能性も示唆されており、修復・合成のプロセスを力強くバックアップしてくれます。
賢い摂取方法:インスリンを味方につける
ホルモンを語る上で欠かせないのが「インスリン」です。インスリンは細胞内に栄養を取り込む強力な同化ホルモンです。
クレアチン パウダーを単体で飲むのではなく、プロテインや糖質と一緒に摂取することでインスリンの分泌を促し、筋肉への吸収効率を最大化させることができます。
私のおすすめは、トレーニング後のゴールデンタイムにマルトデキストリンと混ぜて流し込む方法です。これにより、体感としての回復速度が明らかに変わります。
まとめ:正しく恐れず、最大の成果を
クレアチンとホルモンの関係について、過剰な心配は不要です。「ハゲる」という不安でメリットを享受しないのは非常にもったいない選択と言えるでしょう。
もちろん、体質によるむくみなどを「ホルモンの乱れ」と勘違いすることもありますが、それは単なる水分貯留です。まずはクレアチン サプリメントを少量から試し、自分自身のパフォーマンスがどう変化するか、その「実体験」を積み重ねてみてください。
科学的な知見を味方につければ、あなたのバルクアップはより確実なものになるはずです。



コメント