ダイエットが続かないのは、意志が弱いからだと思っていた
私はずっと、ダイエットが続かないのは自分の根性が足りないからだと思っていました。
「今度こそ痩せる」と決めて、朝はサラダだけにして、夜は炭水化物を抜いて、軽く走って、間食もやめる。始めた直後はやる気に満ちているので、これくらいならできる気がするんです。けれど、3日、長くても1週間くらいで苦しくなってきます。仕事で疲れた日、気分が沈んだ日、付き合いで外食が入った日。そういう“いつもの生活”が戻ってきた瞬間に、立てたルールが一気に重く感じられて、結局やめてしまう。そのたびに「また続かなかった」と落ち込んでいました。
昔の私は、ダイエットが続かない人には2つの特徴があると思っていました。ひとつは甘え、もうひとつは覚悟不足です。でも、何度も挫折してわかったのは、続かない原因はそこではありませんでした。問題だったのは、最初から飛ばしすぎることと、自分の生活に合わないやり方を選んでいたことです。
この記事では、何をしてもダイエットが続かなかった私が、ようやく「これなら続く」と思えるやり方にたどり着くまでの体験を書きます。もし今、ダイエットが続かない自分を責めているなら、少しだけ肩の力を抜いて読んでみてください。私と同じところでつまずいている人は、きっと少なくないと思います。
私が何度もダイエットに失敗した理由
今振り返ると、失敗するたびに同じことをしていました。やる気が出た日に、全部変えようとしていたんです。
まず食事。極端に減らせば早く痩せると思っていたので、朝はヨーグルトだけ、昼は控えめ、夜は炭水化物を抜く、というようなやり方を何度も繰り返しました。最初の数日は体重が少し落ちるので、「今回はいけるかも」と気分が上がります。でも、その反動が必ず来ました。頭がぼんやりする、イライラする、夕方に強くお腹が空く。そして夜になると、我慢していた気持ちが一気にほどけて、食べすぎてしまうんです。
次に運動です。軽く始めればいいのに、私は毎回「どうせやるならちゃんとやろう」と考えていました。動画を見ながら筋トレをして、歩く時間も増やして、できれば毎日続けようとする。ところが、忙しい日が1日あるだけで予定が崩れます。1日休むと、2日目はさらに再開しづらくなる。すると「もうだめだ」と極端に考えて、そのまま何もしなくなる。この流れを、私は本当に何度も繰り返しました。
さらに厄介だったのが、完璧にやろうとする癖です。たとえば昼に甘いものを少し食べただけで、「今日はもう失敗した」と思ってしまう。そうなると夜も気が緩んで、せっかく積み上げていたものを自分で崩してしまうんです。冷静に考えれば、クッキーを1枚食べたくらいでダイエット全体が終わるはずがありません。でも、その頃の私は0か100かでしか物事を見られませんでした。
ダイエットが続かない人は、意思が弱いというより、真面目すぎる人が多いのかもしれません。私はまさにそうでした。中途半端にやるくらいなら意味がないと思っていたから、続けられる範囲を超えたルールを、自分に課してしまっていたんです。
一番つらかったのは、痩せる前に心が折れることだった
ダイエットの失敗というと、体重が減らなかったことに注目しがちです。でも、私にとって本当につらかったのは、数字ではありませんでした。やると決めたことが続かない、そのたびに「私は何をやってもだめだ」と感じることのほうが苦しかったです。
周りには、食事管理をきっちりできる人や、週に何回も運動を続けられる人がいました。SNSを見ると、短期間で成果を出している人もたくさんいます。そういう情報を見るたびに焦って、私はまた無理な計画を立てる。けれど、自分の生活には仕事の忙しさもあれば、疲れて何もしたくない日もあるし、食べることで気持ちが少し楽になる日だってあります。そこを無視して「理想のダイエット」だけを追いかけていたので、続くわけがありませんでした。
しかも、続かなかったあとに起こるリバウンドのような反動もつらかったです。数日我慢したあとに食べすぎると、「ここまで我慢した意味がなかった」と思ってしまいます。すると、また開き直って食べる。その繰り返しで、体重だけでなく気持ちまで乱れていきました。
このときやっと気づいたのは、ダイエットは短距離走ではないということです。勢いで一気に走る方法は、私には向いていませんでした。必要だったのは、自分の生活の中に無理なく入ってくるやり方でした。
続かないダイエットをやめて、続く形に変えた
私が変われたきっかけは、すごく地味なものでした。ある日、また三日坊主で終わったあとに、「続かないなら、続ける前提で作り直すしかない」と思ったんです。
それまでの私は、痩せるための正しい方法を探していました。でも本当に必要だったのは、正しさより続けやすさでした。そこから、ルールを大きく変えました。
まず、食事を“我慢”で考えるのをやめました。以前は「食べない」「抜く」「禁止する」という言葉ばかり使っていたのですが、それを「少し減らす」「順番を変える」「増やすものを決める」に置き換えました。たとえば、白か黒かで決めるのではなく、夕食のご飯は少し少なめにする、最初に汁物やたんぱく質から食べる、甘いものはやめるのではなく毎日ではなく回数を減らす。こんなふうに、きつい縛りではなく調整に変えたんです。
すると不思議なことに、食事への執着が前より薄くなりました。禁止すると余計に食べたくなるのに、少し余白を残しておくと、気持ちが暴れにくいんです。以前の私は、ダイエット中に食べたくなった自分を意志が弱いと思っていました。でも、今ならわかります。あれはただ、無理な制限への自然な反動でした。
私が最初にやめたのは「完璧主義」だった
ダイエットを続けるうえで、いちばん効果があったのは運動メニューでも食事法でもなく、考え方を変えたことでした。
以前の私は、1日崩れると全部終わりだと思っていました。でも今は、1日崩れても次の食事で戻ればいい、と考えています。この違いは本当に大きかったです。
たとえば外食で食べすぎた日があっても、その日の夜に自暴自棄にならない。翌朝に極端に抜いたりもしない。ただ、いつものペースに戻す。それだけです。最初はこんなやり方で意味があるのか半信半疑でした。でも、ダイエットが続かなかった私に必要だったのは、完璧な1日を何日か作ることではなく、そこそこ整った日を長く重ねることでした。
この感覚が身についてから、失敗のダメージが小さくなりました。前なら一度の過食で「もう無理」となっていたのが、「昨日は食べた。じゃあ今日は戻そう」で終われるようになったんです。たったこれだけの変化ですが、私にとってはかなり大きな前進でした。
ダイエットが続かない人ほど、真面目に頑張りすぎていることがあります。もし私と同じタイプなら、まずやめるべきは怠けることではなく、自分を追い込みすぎることかもしれません。
実際に続いたのは、驚くほど小さな習慣だった
私が実際に続けられた習慣は、どれも拍子抜けするほど小さいものでした。
ひとつ目は、毎日体重を見て一喜一憂するのをやめたことです。以前は数字が減っていないだけで落ち込んで、そこでやる気が切れていました。今は、増えた減ったに振り回されないように、流れで見るようにしています。昨日より重い日があっても、それだけで失敗とは考えません。
ふたつ目は、運動のハードルを極端に下げたことです。昔は30分歩かなければ意味がない、筋トレはきっちりやらなければだめ、と思っていました。でも続いたのは、5分だけ体を動かすことでした。着替えるのが面倒な日は、その場で軽くストレッチするだけでもよしとする。遠回りして帰る、階段を使う、少しだけ歩く。そんな程度でも、ゼロの日を減らすことのほうが、私には大事でした。
みっつ目は、目標を体重だけにしなかったことです。体重は停滞することもあるし、減り方にも波があります。そこで「夜食を減らせた」「昨日より少し多く歩けた」「食べすぎたあとに立て直せた」といった行動のほうを見るようにしました。これは想像以上に気持ちが楽になります。体重だけを追っていた頃は、数字が動かないと努力そのものを否定していました。でも行動を見れば、前に進んでいる実感を持てるんです。
ダイエットが続かない人ほど、最初の目標は低くていい
昔の私は、「せっかくやるならちゃんと痩せたい」と思っていました。その気持ちは今でもわかります。けれど、続かない状態から抜け出すときに必要なのは、大きな成果ではなく、小さな成功体験でした。
私の場合、最初に目指したのは「毎日きれいに食べること」でも「1か月で何キロ痩せること」でもありませんでした。「途中でやめないこと」です。これだけに絞ったら、少しずつ流れが変わりました。
ダイエットが続かないと悩んでいる人は、痩せる前にまず“続く感覚”を手に入れたほうがいいと思います。続く感覚がないまま厳しい方法を選ぶと、どんな方法でも結局苦しくなります。逆に、少しでも続いた経験ができると、自分への見方が変わります。私はそれまで「どうせまたやめる」と思っていたのですが、少しずつ「これなら今日もできるかも」に変わっていきました。
この変化は、体重の数字以上に大きかったです。ダイエットが続かない自分を責める時間が減ると、食べることへのストレスも減ります。焦りが小さくなると、無理な制限もしなくなる。結果として、そのほうが体重も落ちやすくなりました。
それでも続かない日がある私が、自分に言い聞かせていること
ここまで書くと、今はもう順調に続いているように見えるかもしれません。でも実際には、今でも気がゆるむ日があります。疲れて甘いものに手が伸びる日もあるし、食べすぎることだってあります。
ただ、昔と違うのは、そのあとに自分を追い詰めなくなったことです。続かないダイエットを何度も経験したからこそ、私は「崩れないこと」より「戻れること」のほうが大事だと思うようになりました。
1回の失敗で終わらせない。できなかった日を、やめる理由にしない。ここを意識するだけで、ダイエットの景色はかなり変わります。以前の私は、1日うまくいかなかっただけで全部投げ出していました。でも今は、少し乱れても、また整えればいいと思えます。この感覚を持てるようになってから、ようやくダイエットは“苦しいイベント”ではなく、“生活の調整”になりました。
私が思う、ダイエットが続かない人に本当に必要なこと
私自身の体験から言うと、ダイエットが続かない人に必要なのは、もっと厳しいルールでも、もっと強い意志でもありません。必要なのは、自分が続けられる形までハードルを下げることです。
食べすぎる日があるなら、ゼロにしようとするのではなく、回数を減らす。運動が苦手なら、最初から頑張りすぎない。体重が思うように減らなくても、そこで自分を責めない。こういう一見遠回りに見えることが、結局はいちばん近道でした。
私が何度も挫折してわかったのは、ダイエットは“頑張れる人が勝つ”ものではなく、“続けられる形を見つけた人が残る”ものだということです。だからもし今、ダイエットが続かないことで悩んでいるなら、自分を責めるより先に、今のやり方が本当に生活に合っているかを見直してみてほしいです。
続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。やり方が苦しすぎただけです。私がそうだったように、無理を減らしたほうが、結果として長く続きます。痩せることだけに気持ちを向けるのではなく、まずは「今日はやめなかった」と思える日を増やすこと。そこから、ダイエットは少しずつ変わっていくはずです。



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